軽自動車でレースをするヒトならほとんどのヒトが知っているであろう老舗、パワーハウスDTM。
ダイハツのスペシャリストとして有名ですが、軽自動車全般を取り扱っており、乗用車も当然対応されています。チューニングに対する知識と技術レベルが高いので、軽以外もお手の物。
今日はピットになんと懐かしいホンダのシティターボ、ブルドッグが上がっていました。
ほんとになんでもやっちゃいますね。
さて、郡山社長は齢70歳オーバー!
しかし現役のチューナーで今なおご自身でエンジンミッション、チューニング、溶接、ワンオフマフラー、なんでもこなします。化け物です。
ところが最近しばらく会社に居なくて心配していました。もしかしてカラダ、どっかヤバイんだろうか?
「お~! 心配かけたな~! 脚がダメになってしまってのお」
やっぱりそうか、もう歳だもんな…
「ヒンズースクワット、300回やったらよ、脚がおかしくなって数日作業できなくなったんやわ」
あの… アホですよ(愛をこめて)… アラフィフの私なんか、そもそも300回出来ませんよ… というか若いヒトにやらせたら泣き出しますよ。そう、このヒトは筋肉オタク。筋トレを欠かさず、体重も90キロのマッチョ。見た目は完全メキシカン。
「そうや! この間ゴールド免許生まれて初めて取れたんや!」
絶句…
ちなみに社長のお父さんは存命です。104歳だそうです…
そして息子であり、アルゴン星人であるヨシユキ氏も元自衛官。社長譲りのカラダです。レースドライバーでもあり、テストドライバーでもあり、アルゴン星人でもあります。業界に知人が多いですね。
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社長自身はこの業界、恐ろしく長いです。おそらく40年以上です。
そしてその色んな経験から、自社完全オリジナル品をたくさんお持ちです。
当社も、DTMさん商品ほぼ全て、取り扱い卸売り販売をさせていただいております。
そしてこの頑固マッチョな親子はほぼほぼ全て自分たちで考え、作ってしまいます…
これは実はとんでもないことです。商品を製造するのは簡単なことではありません。機械も必要だし、機械の維持コストもかかるし、一つの商品にいくつもの機械が必要だったり、何より一つの商品を製作するのにジグを作ったり、設計図を描いたり、溶接加工したりするととてつもない時間がかかります。
しかも、最近は取り扱うクルマの種類も増え、改造部分も増え、少量多品種が求められる時代。販売されている商品の種類も尋常ではありません。これを自社製造しているのは脅威。当社ですら、下請けに材料製作を依頼し、社内で集めた部品を組み立てることが多いのです。
こだわりをお持ちの郡山社長ですから、商品丸ごとを依頼されることはないので、当社としてはせめて手間のかかる部材の一部を当社を通じて鉄工所などで製作するお手伝いをさせてもらうようお願いしました。そして一部の商品に関わらせていただくと、いかによく考えて商品を製造されているかがよくわかりました。
当社の社長とは昔からの知り合いのようで、特に当社が親密であるKYBのショックのOEMを共同開発していただいた過去があります。双方体重0.1トンの人間が軽自動車でテストに向かう様子は、フロントガラス前面が2つのデカイ顔で埋め尽くされ、まるで顔が走っているようだったという伝説があります。昔の軽い非力な軽自動車に、0.2トンも載せて、テストする意味があったのかどうかは、今なお謎です。
営業マンの私の引退があと十数年ですから、おそらくその頃もまだ社長はそのまま作業されていると思います…
同時期ぐらいに引退となりそうです(笑)
DTMさんでは関東からわざわざクルマをもってきてのチューニング依頼も多いそうです。今までは関西が主流だった軽自動車チューニング業界ですが、S660の登場、そしてHKSが発表したHA36アルトワークスのコンピューターの発売により、これから軽自動車チューニングが全国区になりそうな予感がします。
そして、すでに海外からも日本の特殊な軽自動車、K-CARというものに熱い視線が注がれているという話もあります。
低コスト、お手軽、だけでなく、最近はその軽さ、改造のしやすさ、そして侮れないポテンシャルもあり、ますます軽自動車への当社の参入にも力が入るところです。